カンバン方式の矛盾
今回の中越沖地震で、新潟県柏崎市にある、自動車エンジンの、ピストンリングの最大手、「リケン」の工場が被災、破壊され、操業停止、部品供給が途絶えたため、自動車メーカー全社の組み立てラインが操業停止に陥っているそうだ。特に、余分な在庫を持たず、倉庫管理のコストダウンをはかる「カンバン方式」のトヨタなどは、ダメージが大きく、数日間は、全工場操業停止になりそうとのこと。
コストダウン最優先で、危機管理をないがしろにする「カンバン方式」の弱点が、もろに出てしまった形だ。
この、カンバン方式、下請け会社は、納品日どころか、納品時刻まで、厳しく決められているため、余分な在庫を持ったり、工場の近くに倉庫を造ったりせざるを得ない。流通も、渋滞等で時間に遅れると、自動車組み立てラインが停止し、莫大な損害賠償を取られるので、何時間も前に着き、納入時刻まで、周辺で待っていなければならない。人件費や燃料費の無駄が発生している。在庫管理コスト、流通コストを下請けに押しつけ、自分たちだけが儲けるカンバン方式、大企業の身勝手な論理が、まかり通っている。親会社だけが史上最高の利益と景気のいい、今日この頃・・・下請けは、サービス残業→ワーキングプアへ、という、格差社会の一端が、こんな所にもかいま見られます。
・・・昔は、そんな自動車業界で、開発(設計、試作、テスト)の仕事をしていた自分・・・
カンバン方式とは・・・
ジャストインタイム生産システム(Just In Time:JIT)のことで、経済効率を高めるための技術体系(生産技術)である。トヨタ自動車の生産方式(トヨタ生産方式)の代表的な要素としてよく知られている。通称、「カンバン方式」と言われる。“必要な物を、必要な時に、必要なだけ適切に生産”すること。アメリカの自動車業界でもJIT(ジット)といえばこのことである。
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